バックドロップ超インナースペース

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「まいど。おおきに。さいなら。なんでやねん!」 「どぅわああああああ!! だれですか? アナタぁ! ちょっ、ここはどこ? 空を見あげると、そこは雲一つない吸いこまれそうなブルースカイ。足もとは足跡一つない雪原、みたいな」 「稚拙な表現やの。世界は青と白に彩られていた。まるで透き通った清楚な心を表しているかのよう。地平線がどこまでもつづいている。拒むものは見当たらない。どうや。せめてこれぐらいのレベルで表現してくれな困るで」 「僕は国語が苦手なんだよ!」 「知らんがな」 「だよね。って、違う。きみはだれだ? 僕は、少女マンガに出てくるようなキラキラ男子に告白した覚えなんかないよ」 「おほん。あー、まず自己紹介からやな。俺は、岩雪崩文のアニムスや。アニキって呼んでくれ。よろしゅう。そんで、ようこそ岩雪崩文の心の中へ」 「呼ばないよ。アニキだなんて。いや、待て待て。今、岩雪崩文って言わなかった? それ以前に、アニムス? 心の中? 僕は夢でも見てるのか」
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