バックドロップ超インナースペース

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「そういえば、さっき岩雪崩さんの心の中って。僕はついさっきまで教室にいたんだ。なのに、気づいたら突然、ここに移動してた……」 「俺に告白しとる最中に、自分は岩雪崩文の心にうっかり足を踏み入れた。そういうこっちゃ」 「どんな原理だよ。愛の告白したら、みんな相手の心に入っちゃうの? んなわけあるはずない。あと断っておくけど、僕はきみに告白したつもりはないから」 「そうなん? ふう。安心したわ。てっきりコレやないか、と」 「コレじゃない。ってか、なぜに裸なの? きみは。目のやり場に困るじゃないか。服を着て。つーか、着ろ」 「細かいこと気にするなや。男同士やないか」 「甘ったるい声だすな! 気色悪い。男同士でも節度ってもんがあるでしょ。ん? おわっ。そういう僕も裸じゃないか! 脱衣ゲームも野球拳ゲームもした記憶がないのに。おまけに服も見当たらない。どこへやった?」 「どこにもやってへん。最初からないねんから。ま、安心せえ。下半身はモザイクかけてあるし」
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