バックドロップ超インナースペース

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「くそつまらん戯言やの。清き心とエロチズムが矛盾しとるっちゅうねん。愛しとるからエッチしたいんや、って告白しとんのと同じやないけ」 「こんな屁理屈を並べる岩雪崩さんはイヤだー。岩雪崩さんはもっとおしとやかでさ、照れつつも肯定してくれる女の子なんだ。だいたい、きみの意見なんかどうでもいいよ。岩雪崩さんの好みが問題なんだし」 「だから俺が代弁したってるやないか」 「岩雪崩さんの翻訳機じゃあるまいし」 「いんや。たとえは間違ってないで。さっきも言うたけど、俺は彼女のアニムスやさかい」 「ちょっと待って。そもそもアニムスってなに?」 「簡単に言うと、岩雪崩文の男性的部分やな。たとえば、学校の授業中にゲームとかしとると、楽しいと思いつつも、心の隅で妙な感覚がわき起こらんか? 自分の中にもう一人の自分がいとる、みたいな感覚。それが俺」 「わかるようなわからないような」 「どないやねん。ほな、岩雪崩文の内面やと理解したらええ。どおや? わかったか。わかったよな。わかれ。言ってもうたら、裏の顔や。中二病的にたとえるなら、第二の人格」
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