37人が本棚に入れています
本棚に追加
「蓮。ちょっとトイレ。」
「おう!うんこか!」
私は蓮に「馬鹿!」と言って、廊下へ出ると、急いで女子トイレに駆け込んだ。
用を済ませると、女子トイレの前で奏が待ち構えていた。不敵な笑みを浮かべて、こっちへ来いと手招きする。
「トイレ出てくるところを待ってるって完璧ストーカーでしょ。」
第一声で奏に毒吐くと、奏は笑みを崩さず言い返す。
「まぁ、長いうんこだったな。」
「あほ!」
それで、と付け足し、要件を尋ねるが、内容は至ってシンプルなものだった。
「放課後、二人で勉強しようぜ。テスト期間だし、ちょうどいいだろ?」
何だ。そんなことか。私は了承するが、後に奏の言葉を振り返る。
放課後、“二人”でーーー
最初のコメントを投稿しよう!