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「もう逝かせて……」
「いやだね」
「お兄様っ……お願い……」
開いたままの足が痙攣を始める。
「上からも下からも情けない泣き声を聞かせ続けろ」
容赦なんかない。
一層足を大きく開かせ
「お兄様あっ……!アアアッ……!」
「もっと大きな声で泣け」
征司は僕の泣き声に酔いしれた。
「ハァッ……ンッ……ンッ……」
僕の方も終いには
苦しいこの時が
永遠に続けばいいのにと思い始める。
まさしくループだ。
大きな火の輪。
燃え盛ったまま静まることはない。
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