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「モズ星はどんなところなのかね?」
「きれいな星ではありません。星の住人達もまだまだ喧嘩や戦争が絶えないのです」
「そうかそうか」
どこの星も同じような悩みを抱えているのだな。
「なるほど、話はよく分かった」
私は宇宙人たちとの交信をいったん中断し、地球にあるわれわれ地球警備隊の本部に連絡を取った。
上司に事情を話して、その判断を仰いでもらうためだ。
私が宇宙人たちを危険な奴らだと思っていなくても、最終決定は上司がする。
私の上司はなかなか頭が固く、簡単には首を縦に振らない。
というよりも、面倒なことは避けたいタイプの人間なのだ。
しかし、はるばるやって来た宇宙人たちのために、久しぶりに私は上司を説得しようと試みた。
全てを話した後、私は上司の判断を待った。
「分かりました」
「それとだね、君・・・」
私が上司との連絡を切ろうとした直前、上司が言った最後の言葉を私はもう一度聞き返した。
「それは、本当ですか?」
私は本部と繋がる交信を切り、一息考えた。
そして、宇宙人たちに道を譲るよう自分の小型宇宙船を移動させた。
宇宙人たちはお礼の言葉を残して、地球へと近付いて行った。
私はその直後に再び地球の本部へと連絡を取った。
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