620人が本棚に入れています
本棚に追加
/35ページ
第三章 #2
「主任……?」
私が部屋にいることに気付いていないか、はたまた興味が無いのか。
呼び声に反応する様子も無く、彼はデスクに向かいひたすらにペンを走らせている。
そのうつむく真剣な眼差しは、女性社員が騒ぐのも少し納得出来るというか……
斜めに分けられた前髪に短めの襟足。
『あの黒髪がいいのよねー』
なんて、騒いでる子もいたっけな……
キリッとした眉の下、切れ長な目が瞬きを繰り返す。
『あの冷酷な目で見つめれたら……、ドキドキしちゃって妊娠しちゃいそう !』
いや……、しないしない。
顔も小さい、鼻も高い……肌も指も綺麗
お?よく、見たら涙ホクロあるじゃん。
セックシー !!
身に付けてるスーツも靴も時計もブランドモノだしいうことなしのイケメンだわ。
なーんて……、
外見百点、内面マイナス百万点
はい、不合格。さようなら。
最初のコメントを投稿しよう!