第三章 #2

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「お前さあ……、男いねえの?」 「いませんよ。」 「26つったら……、周りが結婚しだして焦る時期だろ。」 ズバリ痛いところをつく人だ。 おっしゃる通りSNSでの結婚しました、の記事に何度声をあげた事か…… 意外と思う人ほどドンドン身を固め、学生時代男が途切れなかった女性程遅咲きなのだ。 「私はいいんです。結婚を……提供する側として生きると決めたのです。」 「それも皮肉だよなあ。幸せじゃねえ女が作るドレスとか……、なんか怨念こもってそう。自分の社内でのアダ名知ってるか……?柳の下のゆうれっ……」 「へ……?ああああ!やだ!言わないで下さい!!主任!!呪い殺しますよおおお!!」 「ふはっ……、洒落になんねえな。」 「っ…………」 なんて…… 優しい笑顔なんだろう…… 不覚にもトキメキそうになった
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