第三章 #2

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「主任は……おいくつですか?」 「30」 まあ、妥当かな…… 「婚約者の方とは……」 そうこまで口にして、私が目を向けたのは主任の薬指。 細くて長い綺麗な指に似合う改めてお洒落なリングだと思った。 「お前さあ……、もう少し身なりどうにかなんないの?」 「へ……?」 砂肝にかぶり付き、ビールで流そうとした私の手が止まる。 なんか、今あからさまに話をすり替えなかったか? それに大きなお世話ですし。
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