第三章 #2

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主任の顔は眉をひそめて、戸惑っているように見えた。 物凄い、高揚感。 ネクタイを更に強く引き寄せ、 唇まであと少し。 もう、少し…… 「っ……!?」 次の瞬間 勢いよく体を押され、私はベッドにドサッと沈み込んだ。 「なにするんれすかっ……」 見上げると主任が無表情で私を見下ろして 「調子のんな、ガキ。」 と低い声。 部屋の電気がパッと消え、主任はどうやら隣の部屋で眠るらしく足音が遠ざかって行く。 「はぁー、結局、怒られたよ……」 これじゃ、いつもとおんなじだ。 まあ、いい。寝よ寝よ。
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