第四章

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朝、 先に目が覚めた俺がバスルームから出ると、宮瀬がモゾモゾと寝返りを繰り返しているのが目に入った。 お、起きるかな……そう思った時 「すみません!!!」 「っ……??」 宮瀬が急に体を起こして、大声をあげた……と思ったら、すぐにまたバタっと倒れる。 「なんだこいつ……」 夢の中でも仕事してんのか……? 宮瀬は入社当初は物静かなタイプだと何の気にも止めてはいなかった。 茶に染めたストレートな髪、どこかあどけなさ残る瞳。それに背の低さもあいまって……、よくいる今時の若者だと思った。これといった特徴も無ければ、特別出来るわけでもない普通の新入社員。 が……、蓋を開ければ俺に意見するわ、何を言っても泣かないわ。と、意外と気の強い一面を持つことが判明。 別にこいつじゃなくてもいい仕事を振ってしまうのは、彼女への興味といっても過言じゃない。
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