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バッグに手をいれたまま固まる私に、彼はニヤリ口元をあげた。
「どうした。さっさと出せよ。さっきまでの威勢はどこにいったんだ……?」
性悪で、ケチ……
益々嫌な男だな……
「すみませんでした……」
「あ ?聞こえねえな。」
「すみませんでした……よろしかったら……、お食事……ご一緒させて下さい……」
空調の機械音にすらかき消されそうな、か細い私の声。
「最初からそう言えばいいんだよ、無能が。おら、行くぞ。」
これほどまでの敗北感……
しばらくは、立ち直れそうにもない。
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