第七章

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「なーに。また、愛のムチ食らってきたの…… ?」 女子トイレ内で 鏡越しに私を見ながら夏がふふっと笑みを浮かべている。 すっかり骨抜きにされてしまった私はそれにうんとも、違うとも答える事は出来なかった。 もともとネチネチ野郎ではあったけれど……ここまで進化するとは…… 「予想外……」 ハアッと、大きなため息をつく私の横で 夏はルンルン鼻歌混じりに化粧を直している。 キラキラ眩しいその横顔はいかにもリア充。 悲壮感漂う私とは大違いだ。
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