第八章

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黒木くんが予約してくれた食事会の会場は知る人ぞ知る有名なイタリアンのお店。 仕事帰りのOL等で賑わう店内は豪華なシャンデリアのポヤッとした優しい照明が灯り、 タキシードに身を包んだイケメンウェイターが持ってきてくれたのは少しお高めのスパークリングワイン。 上品な気泡がグラス底から立ち上ぼっている。 「カンパーイ !!」 という掛け声と共にそれぞれがグラスを合わせた後、黒木くんの提案で男性陣からの自己紹介が始まった。 「黒木 悠仁っす。まずは、ご挨拶の印に……」 と、一番左に座る彼が足元から取り出したバラを一輪ずつ女性陣に差し出す。 黒木くんは満足そうだけど…… 対面に座る夏の笑顔はひきつってる……
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