第九章 #2
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「ねぇ、大倉君。悪いんだけど一階のボタン押して貰っていいかな ?」 乗り込むときは肘でガンっと 押したんだけど…… ここでそれをやると色んなボタン押しちゃいそうだし…… 「ええっ……、駄目ですよ。だって僕が用があるのはこの階なので。」 「っ……それなら早く降りたらいいじゃ…… !?」 ニッと歯を見せて笑った彼が 一歩、二歩と歩み寄り後退りする私を角へと追い込んだ。
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