第十章 #2

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「先輩……こっち向いて下さい。」 大倉君が私の肩を優しく掴み、クルリと体を反転させた。 向かい合い彼と目が合うと 優しく揺れるその瞳にボーッと意識が遠くなる様な感覚に襲われる。 「え、先輩泣いてるんですか…… ?」 「泣いてないっ…… !少し……ほんのちょっと疲れただけで…… 」 「何か……、悩み事でもあるんですか?」 「っ…………」 そんな目で私を見ないで…… 心の中のモヤモヤを…… 全て吐き出して泣き叫んでしまいたくなる。
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