第十章 #2

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今にも溢れ落ちそうな目尻に溜まった雫を、大倉君の指先が優しく拭き取った。 「僕は……貴方が泣きそうな時に側にいられる存在でいたいんです。……好きな人の笑顔を守ってあげられる様に。」 「大倉君……」 見つめあったままの私達は、どちらともなく目を閉じた。 近付く距離 彼の吐息の熱を肌に感じる 「…………」 私は…… 彼の事が……
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