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私はいつの間にか色んなことを見逃していたのかもしれない。
夢と現実の差に嫌気がさして、卑屈になって
彼の様な純粋な素直さをどこかに忘れていたのかも……
「よーし、宮瀬 結衣ファン第一号君 よ!記念にご飯に連れていってあげようぞ !!」
「いやっ……、僕別にファンって訳じゃ……」
「なんですと !??」
「いえ……、お供させて頂きます。」
よしよし、それでいいのだ。
渋る大倉君に手招いて
意気揚々と会議室の扉を開ける。
「あっ…… !!間違ってもお姉さまを送り狼してやろうなんて考えたら……」
「……大丈夫です。宮瀬先輩家からまた歩くのキツいんで。」
「な……なら、オッケ……」
今時の若いもんは実にあっさりしてる……
このまま三十路に突入して、四十路になって……
独身の私はいつか
あの時もったいない事したわ~ !!
と、後悔しないか……心配になってきた。
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