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俺は小さく話し始めた。
「絶対引くなよ?………俺は、アレなんだ………ゲ、イなんだよ」
「それで?」
「ゲイで親友を好きになってこっ酷く拒絶されて死のうとした」
「それで?」
「………っ、いや、死のうとしたのは………っ、その、」
怖い、引かれたくない。
「お前がゲイで親友を好きなのは分かった。それだけじゃねえんだろ?」
「~~ホント意地悪だな。言いたくないんだよ、ホントに」
「ちゃっちゃと言え」
「…強姦?的なことが、あって」
「……は?」
強姦という言葉に帝の表情が一変した。
「ゲイの利用する交流サイトで知り合った人がいるんだ。ちょっと夏休みの俺って暴走してて、なんか会っちゃって…そんで、無理やり」
無理やりヤられた。
嫌だったのに何度も何度も酷いことされた。
「ホテルに連れ込まれて、知らない男たちが入ってきて、訳わかんなくて、逃げられなくて、やめてって無理だって何度も言ったのに全然聞いてくれなくて、」
「………」
「処女喪失的な?馬鹿みたいだろう、死にたくなった」
なんとか笑って見せた。
『ゲイだから誰にケツ突っ込まれたって嬉しいだろ?』
なんて言われた時、そんな訳ねえって睨んでやりたかったのに俺はそれさえも出来ず、まるで発情期の犬みたいにだらし無く喘いでいた。
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