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いつも坂本さんとは難しい話ばっかりで 顔もよく見てなかったけど 大人の色気があるイケメンだった 「伊達様、なにか食べたい物ありますか」 「あの坂本さん、様はやめて下さい」 「では、由香さんとお呼びしてもいいですか?」 「はい」 「由香さん 私の息抜きに付き合っていただけますか?」 「はい」 坂本さんは事務所を出ると ネクタイと一番上のボタンを外した 「実は、スーツ苦手なんですよ」 「そうなんですか すごくお似合いですよ でも、着崩した感じも素敵です」 「由香さんは不思議な人だ 一緒に居ると心が休まる」 「そう言ってもらえると嬉しいです 看護師としての自信にもなります」 「あなたは素敵な看護師さんですよ」 「ありがとうございます」 なんか、照れてしまった そして坂本さんの意外な一面 「公園でハンバーガ、ですか」 「外でバーガーにかぶりつくのって なんか好きなんですよね あ、女の人は嫌ですよね すみません 女性の気持ちが分からない人だって それでよくフラれるんだよな」 「ふふっ 今日はなんか 坂本さんのイメージが変わりました」 「いやー、忘れて下さい」 「それは、無理です こっちの坂本さんの方が親しみやすいです それに、私も好きですよ 外でバーガーにかぶりつくの」 「本当に?」 「嘘言っても仕方ないですから」 「じゃー、食べましょうか」 「いただきまーす」 私達は青空の下 大きな口を空けてバーガーにかぶりついた
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