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「度々申し訳ありません」 「いえ…」 「お聞きした所こちらのアパート 取り壊しが決まってるそうで」 「まぁ…」 「会長の資産にはマンションもございます」 「あの…正直怖いんです」 「そうですよね ですが、会長の思いもご理解下さい …では、伊達様の生活はこのままで こちらで財産の全てを管理させていただきます それで、月々決まった額を振り込むというのは いかがでしょうか?」 「…」 「伊達様は 看護師という仕事に誇りを持ってらっしゃる 財産を相続したからといって なにも変わられる事はないと思います これも人助けだと思って」 「人助け…」 結局、私は巨額の遺産を相続する事になった 私の名前は伏せて 各方面に寄付をしてもらったり 実家の工場にも 会長の会社からの融資という形で用立ててもらい あとは私の住む所 その他もろもろ… 相続を決めた時に私は 自分の収入で生活する事 遺産には頼らない事を決意した
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