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毎朝同じ道を通り、時折生徒を見かけては寒さに耐えながら自転車をこぐ姿に一生懸命だななどと、とても教師とは思えないほど他人行儀なことを思う。
「あんだけスカート短いとか…。
ぜってー見せてるだろ。」
十字路で信号待ちをする女子生徒。
車内で誰にも聞こえない独り言を言いながら竹谷は彼女を一瞥した。
1クラスに5、6人はいるいわゆる『ギャル』。ルーズソックスを身につけ、シャツのボタンは2つ開け。スカートは目のやり場に困る程短く、ブレザーの中にド派手な色のパーカーを羽織る。
どこの学校にもやっぱりいるんだなと思いながらその女子生徒の前を通り過ぎていく。なんとなく、知っているような知らないような…。竹谷は運転しながら思い出していた。
「…あ、そういや屋外選択者だわ。」
あー、そうだそうだ。と付け足し、満足げに笑みを浮かべる。
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