12月24日

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ー只今、暴風雪に寄り各列車運転を見合わせております。誠に申し訳ございませんがお急ぎの方は地下鉄、市内バスのご利用をお願い致しますー 足を止めて電光掲示板を見上げるサラリーマン、携帯電話を片手にその場に座り込む若者、防寒対策バッチリの外国人旅行客の団体等々。 小豆色の制服を着た駅員が、仕切りに他交通機関の案内をスピーカーマイクで告げる。札幌駅JR北口改札付近は、正午現在大変な混雑を見せていた。 「はぁーあ。だから、言っただろ?来ても無駄だってさ。」 気だるそうな息を吐いた男の声が、コインロッカー脇にしゃがみ込む私の頭上へと落とされる。 両膝を抱えて行き交う人だかりをボーっと見詰めていた私は、何も言い返す事なんか出来なくて……ただただ時間が流れ、なんらかの兆しが見えるその瞬間を待ちわびるだけだった。 「無視してんな……よ!!」 「わっ……!?と、藤真!いや、ちょっ……と!!」
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