トロけるようなキスをして――(穂高目線)

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 店長の大倉さんは、売り上げが横ばいなのに、企業努力を全くせず、どこ吹く風状態。店長がその様子なので、従業員も残念な接客しか出来ずにいた。  そんな店にバイトとして、派遣された俺。千秋には一緒に暮らすための、資金を調達する為に働いてると言っていたが、実際は義父の会社の資金を、調達する為に働いているのである。  そのお金は先払いで、義兄さんから頂戴しているので、必然的に頑張らなければならないんだ。  千秋に言えないような暗躍をし、従業員を調教しつつ、ナンバーを目指した結果、実にすんなりとその地位を、勝ち取ってしまったのだが。  大好きな彼に、隠し事をしなければならない事情が、かなり辛い―― 「ん……いろいろあってね。それに前に勤めていた時の、お客さんを呼んだりして、お店に貢献してるから」
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