トロけるようなキスをして――(穂高目線)

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「……おっと、随分と今夜は大胆だね。誘った甲斐があったようだが、タイミングが悪い」 「(。´・д・)エッ!?」  苦笑いを浮かべ、千秋に見えるように手元を見せてやる。コーヒーフィルターに粉砕された、コーヒー豆を入れようとしていた瞬間だったため、タイミング悪く、それがキッチンの上にこぼれてしまったのだ。 「わっ、ゴメンなさいっ」  布巾で、こぼれてしまったコーヒーの粉を拭いていると、大きな瞳を揺らしながら、何度も謝る千秋。 「抱きつかれるのも謝られるのも、千秋にされる事は、何もかも新鮮に感じるな。胸の中が、じわっと満たされていくよ」  キッチンをキレイにしつつ、横目で謝り倒す千秋を見ていたせいで、ガマンが出来なくなってしまった。本当はもっと、後にしようと思っていたんだが――  まっすぐな黒髪をまとう、後頭部に手を伸ばして引き寄せ、強引にくちづけた。 「ん……っ」
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