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久しぶりの千秋とのキス――
柔らかいくちびるに触れただけなのに、身体の中心に熱を持ってしまう。
甘い吐息をあげる千秋に、呼吸を奪うようなキスをしかけたら、沸騰を知らせる音が、耳に聞こえてきた。
「これからって時に、空気の読めないケトルだ」
千秋のくちびるを、もう少し堪能したかったのになと思いながら、目の前にある、キレイなカーブを描いている頬に、ちゅっとしてあげる。
「ふたりきりでいる時間が、限られているからこその、貴重な抱擁タイムを……」
名残惜しげに身体を手放し、ブツブツ文句を言いながら、コンロの火を止めた。
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