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「ソファに座って、待っていてくれ。すぐに行くから」
「はい……」
途端に寂しそうな表情を浮かべ、顔色を曇らせる千秋。
離れていた分、傍にいたいという気持ちが、手に取るように分かり、
「……そんな顔しないで。すぐに、傍に行くよ千秋」
宥めるべく、頭をくちゃくちゃと撫でてあげると、くちびるを尖らせ、面白くない顔をして、ぷいっと背中を向けて、リビングに向かってしまった。
少しでも傍にいたい気持ちは、俺だって同じなのにな。
ただコーヒーを淹れるだけ。そんな作業でも、傍に千秋がいると、ムダにイチャイチャしてしまうので、倍の時間がかかってしまうんだ。だからこそ、離れてもらったのだが。
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