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「……愛してる、千秋」
想いを口にするのは簡単だ。だけどそれをどうやって君に、見えるように、示せばいいのだろうか。
時々、不安げな表情を浮かべる姿を見るたびに、そんな事を思ってしまうんだ。
どうすればもっと、君の心を惹きつけておく事が、出来るのだろうかと――
「俺も愛してるよ、穂高さん」
何も考えず、千秋からの告白に、酔いしれていたい。今だけは……
そんな事を思いながら、芳醇なマスカットの香りに包まれながら、俺たちは愛し合った。繋いだ手を放さぬよう、ぎゅっと握りしめながら――
【了】
拝読ならびに応援、ありがとうございました(*・ω・)*_ _))ペコリン
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