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「だけどね、毎晩、大きなベッドで一人で寝てると、
なんだか、今までの私たちの過去全部がひどく色褪せて、
冷たく無機質なものにされたような気がするの。
それは、たとえお互いの気持ちが薄れても、やっぱり悲しい」
だから、気持ちが離れていないならば、
どんなに短くてもいいから、一緒の時空間だけは持ち続けたい。
そう言った私に、彼は私の手の中で小さく頷いた。
「それとね、もし一緒に住むならば、きちんと二人で住む場所を探したい」
これには、彼は少し驚いたようだ。
小さく目を見開き、再び怪訝そうな面持ちになる。
そして私も、少しだけ続きを口にするのを躊躇った。
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