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食事をし終えて、携帯をチェックする。
「…(何もなしか。沙也加ちゃんからもないのはちょと淋しい)」
携帯の時間を見れば、午前1時。まだ、仕事中の可能性があった。そして、待ち受け画面には昨日二人で仲良く撮った写メが設定されてある。
「…(メールでもしよっかな)」
だが、画面の右上隅にある電池のマークは赤色。
「…(電池がない。う~~ん、充電器もないし、簡易の充電器をコンビニに買いに行くのも面倒だし……もう寝る)」
携帯の電源を落とし、クーラーもない事から、パンツ一丁のほぼ裸同然で、冷えているんだか、生温いんだか分からない床に寝転がる。
「あづい~っ……」
カーテンもない部屋の窓から真夏の太陽が容赦なく照りつけ、体中から滝のような汗。
「う~っ、何時だあ~っ?」
携帯の電源を入れて時間を確認する。
「まだ8時じゃないかよ」
汗だくになった体を起こし、直ぐに浴槽へ向かう。
シャワーを浴び終えて気付く。
「タオルも、下着もない」
床を『びちゃびちゃ』にしながら部屋に戻ると、携帯の電池は既に切れていた。
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