ピンクサロン

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この仕事では寮費が8万程引かれ、半月に20-30万程稼げるわけだが。もちろんホストクラブに行っていたため、日々自分は貧乏だと稼いでいるのに何故いつも赤字なのか?と不思議に思っていた。(笑) ここで出会った女の子、Eちゃん。彼女はまさに水商売の天才なのではないかと思う程衝撃を受けた。 Eちゃんは長身で細身、目もくりっとしていて愛らしい顔立ち。そして男女共に愛されるキャラクターだった。 「私ね、キャバクラではずっとNo.1だったから、次は風俗でNo.1になろうと思って」 一番最初に出会った時の彼女の言葉。これを聞いた時から、ただ者ではないな、と思っていた。 Eちゃんとプライベートで遊ぶことはほとんど無かったのだが、ある時仕事終わりにレストランに行ったことがあった。 この時に色々と話を聞かせてくれたのだ。 「キャバクラの営業疲れちゃったんだよね」 とカラッとした明るい笑顔で彼女のキャバクラ人生のことを話してくれた。 キャバクラを始める前に商才はあったと思う。今から20年ほど前だろうか。当時女子高生の間では偽ブランド品が流行っていた。本物のブランド品は高すぎて手が出ない為、偽ブランド品でもいいから欲しいという子達が多かったという。 そこでEちゃんはとある筋から偽ブランド品の財布やバッグを仕入れては、高校で売りさばき小遣い稼ぎをしていたようだ。 暇な時やお腹が空いたは、私と同じように池袋駅でナンパ待ちをして、ご飯を奢ってもらったり、何処か遊びに連れて行ってもらったり。 基本、自分のお金には手をつけずに男性にうまく奢らせていたらしい。 その後、Eちゃんが18歳の時にキャバクラの世界に入った。
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