ピンクサロン

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彼女の持つフレンドリーさ多くの知識、金持ちか見抜く目。この全てを最大限に活用し、7年間No.1の座に居座り続けたという。 一ヶ月の給料は最低300万。多い時で1000万。ということは店の売り上げには多い時で2000万も貢献していたことになる。 2000万円の年収があれば随分リッチな生活が送れると思うのだが・・・本当に才能のある人は素晴らしい。 キャバクラ嬢を馬鹿にしている人もいるだろう。嫌いな人もいるだろうが、知って欲しい。彼女達はただ綺麗で可愛いだけでなく、面白おかしく話したり、上手に人の話を聞けたり、稼いでいる子達は営業のエキスパートなのだ。 新人営業マンが、営業方法を学ぶためにキャバクラに行くという風習もあるほど。まぁこれはただ単にキャバクラに行きたい人のうまい言い訳かもしれないが。(笑) そんな彼女はある日、友達と一緒にホストクラブに行った。彼女はホストにあまり興味がなく、友達に頼まれてついていっただけなのだが。 しかもこのホストクラブは、一時期テレビでも放送された歌舞伎町にある有名な店だ。 この店でまさか私に彼氏が出来るとは思わなかった。とEちゃんは話していた。 当時は新人ホストだったEちゃんの彼氏I。Iは来店したEちゃんの席について、自己紹介をしたという。 だが最初の印象、Eちゃんはげんなりしたらしい。 「名刺の渡し方がなってなくて、本当にこの人ホストでやっていけるの?って思ったぁ。だって、ホストはキャバクラ嬢を接客するのよ? 私は、キャバクラ嬢よりもプロじゃないとダメだって思ってるのよ」 Eちゃんの意見はごもっともだと思う。私もホストクラブに遊びに行きまくってはいたが、礼儀のない人は絶対に指名したくない。 だがEちゃんは友達と一緒に飲んではしゃいで、結構楽しく過ごせたようだ。 だが、一番最初から恋愛関係になったわけではない。それでも連絡先は交換したらしい。 彼女自身興味があったのだ。どう営業してくるのか、と。 そしてある時、Iの出勤前にご飯に行くことになった。Eちゃんも客と同伴などのスケジュールがなく、誘いに乗った。 一緒にご飯を食べて、他愛ない話をして。良いひと時を過ごしたあと、Iはこう言った。 「じゃ、俺仕事だから行くわ。また連絡するよ」 「え・・・?」 「ん? どうした?」
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