ピンクサロン

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ピンクサロンでEちゃんに出会った時既に、IはNo.クラスの一員で、よく心配だという話は聞いていた。 彼氏の心配もあるが、更にEちゃんを心配させたのが、お店の女の子達だった。 前にも書いたように、Eちゃんは男女共にモテる。そして男女共に変なしつこさを見せるのだ。Eちゃんをストーカーしていた客もいたし、女の子に至っては・・・ 「Eちゃんは、私のお姉ちゃんなの!」 「何言ってるの?あたしのお姉ちゃんなんだから、奪わないで!!」 18歳のMちゃん、19歳のSちゃん。この二人に変に懐かれていたのだ。 同じパターンだが、この時すでにピンサロを辞めており、例のごとく客に触られるのが気持ち悪すぎて。死にたくなったのだ。 これを店長に話すと、死ぬとかいうな馬鹿野郎!と軽く小突かれた。 これは、ピンサロを辞めて他の寮付きのキャバクラで働き始めた後にEちゃんから聞いた話。 「彼氏が客とやってないか、心配なんだけどさぁ、この子達も心配で・・・」 Eちゃんは面倒見も良く、よくMちゃんとSちゃんの相手をしてあげていた。Mちゃんはぽっちゃりしていて、のほほんとしているタイプ。Sちゃんは華奢で綺麗系の顔立ちで強気な子。 好きでもない男に触られ、性欲を発散させてあげる。この仕事をして病まない人などいないに等しいのではないだろうか。 二人ともEちゃんに色々と相談していたのだが、だんだんと奪い合いになっていったらしい。 「Mちゃんの部屋にばっか遊びに行かないで。お願いだから、今日はあたしの家に泊まっていって?」 「Sちゃんには彼氏がいるじゃない!私にはEちゃんしかいないの!Eちゃんは渡さないんだから!」 こういった会話がなされ、Eちゃんは二人を落ち着かせるために仕方なく、MちゃんとSちゃんのアパートを行ったり来たりしては、二人をなだめていたようだ。
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