第16章  コウノトリの行方(続き)

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えっ……。 にわかに、声が喉の奥に引っ掛かった。 「だけど、一般的にはさ、私たちの年齢で一緒に暮らすことにまでなれば、 少なからずその先は、現実として視野に入ってるもんじゃない?」 「それは……」 さすがに、言葉が続かなかった。 そんな私に、しみじみとした朱里の声が言う。 「一緒に暮らしたいって言うほど香奈の事を好きになってるなら、 結城くんが、香奈との子供を欲しいって思ってても不思議はないと思うよ。 それに、もしそう思ってるとすれば、 もちろん、その前に結婚をって考えてるだろうし」 そして、チクリと言われる。 「でも、一緒に暮らすって決めた段階で、 香奈だって、考えなかったわけじゃないでしょ? じゃないと、大人としてはちょっと無責任だしさ」
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