第19章  香奈の秘密

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第19章  香奈の秘密

彼と暮らし始めて、ふた月余りが過ぎた。 そしてその間に、私の中でも、いくつかの変化が起こっている。 まずは、春の声が遠く聞こえ始めた3月。 この月を迎えて早々、弟の俊一の結婚式があった。 しかも、式の当日に知ったことだが、 なんと新婦のお腹は、傍目からも、はっきりと分かるほどふっくらと大きい。 そう――。 この頃は、「授かり婚」とかいうんでしたっけ? 新年に、私に偉そうな口を叩いていたくせに、 自分は、いわゆる既成事実があるが故の年貢の納め時という訳だったらしい。 お蔭で私は、あと4ヶ月あまりで「伯母」となることが決定。 まぁ、何があっても「伯母さん」呼ばわりだけは、 させる気などサラサラないが――。
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