49人が本棚に入れています
本棚に追加
彼の誕生日である、2月5日の火曜日。
夜の9時を回ったところで、
外で食事をしても、もうホテルに戻っている頃だろうと電話を入れる。
「もしもし、香奈?」
すると、答えたのは思ったより元気そうな彼の声。
それに、少しホッとした。
「うん。お誕生日おめでとう」
「ありがとう。でも、本当は直接聞きたかったよ」
だが、それはさすがに彼の声も少し曇る。
だから、私は出来るだけ明るく言った。
「うん。帰ってきたら、改めて言うね」
そして、頷き返した彼の声に、来週末のデートは何がしたいかと話題を振る。
すると、再び彼の声に元気が戻った。
最初のコメントを投稿しよう!