第18章  ラブ・バレンタイン

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もちろんその理由は、ただ一つ。 来週、出張から帰って来た彼をご馳走で迎える為に、 当日は、なんとか数時間の早引けが出来るようにと画策してのこと。 そうして、やや追われるように仕事をこなした一週間が過ぎ、 迎えた火曜日。 私は計画通りに、2時間ばかり早く帰路につくことに成功した。 もちろん、この週末にどんな事が待っているのか、 心が躍らないといえば嘘になる。 だがまず今日は、大分遅くなった彼のバースデーのお祝い。 だから私も、張り切ってスーパーを物色する。 洋食、和食、中華と思い浮かべ、 恐らく、連日外食だっただろうし、出張先が大学内だっただけに 食事内容は学生に人気の物が多かったのではと予想する。
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