ARAGAMI

2/67
80人が本棚に入れています
本棚に追加
/67ページ
「責任とってくれるよね!?」 「いやあああーーー!」 逃げても逃げてもどこまでも追ってくる声。 「いや、だから責任を……」 「助けて!誰かーー!」 誰もいない山道を何度も何度も転びながら、 リュックを背負った若い女性は麓に向かって懸命に走る。 何せ、命が懸かっているのだ。 お気に入りの帽子が風に飛ぼうが、オシャレなシャツが泥まみれになろうが、 四の五の言ってはいられない。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!