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よう来はましたねぇ。
第2図書館は
壁も床も、全て、全てが
和紙で出来ている
そんな綺麗で弱い図書館なんよ。
壊れやすくて、破れやすい、かつ暖かい。
それってこの世で一番愛ずるべきもの。
そして、この世で一番消えがいのあるもの。
嗚呼、なんて綺麗なんでせうか。
なんて、なんて激情的なんでせうか。
ところで、のぅ。
色んな時計の針を、
ぐるぐると手で回して
はてなぁ、どうしたん？
……ええ、あなたさまの事よ。
きっと終わらない
つらい事がある？
自分にしか分からない
自分だけの病気？悩み？
ほう。ほほう、それはそれは
あたしは、
そういう人、美味しくって好き。
激情的で、脆くて、弱くて。
ゲテモノの味がしそう。
ただ、妙ちくりんな事を一つ、よろしくて？
あなたさまは、加害者じゃあありません。
はて、加害者だと言う自覚がなければいけない？
いいえ、違います。
あなたさまの持っているものは、
人を傷付けてますねぇ。
ええ、それはぐさり、ぐさり、と。
けれど、人を傷付ける以上に
それで自分が傷付いてどうするん？
傷付いて、怖くなって、気にするから、
また傷付けてるのでせう？
なら、悪化する前に
誰か一人に伝えて安心してしまえば、
ゆるやかに、ゆるやかに治っていく
……かもしれないわぁ。
なんて。好き放題、失礼。
苛立つあなたさまのお顔、
悲しむあなたさまのお顔、
もっともっと歪んだお顔も見たいけれど。
上のお叱りは、ほんに怖いんで止めときます。
はてなぁ、口調がニセモノ？
それまた一興、うん、一興。
本当にあなたさまは
気にしないで良いことばかり、気にしますねぇ。
あれ。もうお線香がきれてしまう。
なら、始めませう。いえ、終わりませう。
此処に3つの盃を用意してます
一つは月、一つは桜、もう一つは折鶴。
どれか、２つをゆっくりと呑んで下さい。
そう。それを選んだんですねぇ。
ゆっくりと、そう。ゆっくりと。
はて、眠くなった。
ええ、そうでせう。そうでせう。
たんと、たんと、お眠りなさいませ。
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