命の花の唄

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 雪だるまの国でも孤独の中にいる若者がいた。自分という殻の中で悲しみの中にいた。彼は自分という殻の中から外の世界を見たくて、心の窓を少しだけ開けた。雪だるまが彼に言った。彼の名は翼。 「翼、独りぼっちで心を閉ざしたままの方がね、心は暗くて寒いよ。外の方が明るく暖かいよ」  外は雪だるまが一杯。雪だるまは楽しそうに歌っていた。心の窓を閉ざしたままでは聞こえなかった。何と温かく胸に響く歌! その歌は自分の心にぴたり! 彼はそう思った。彼は自分という殻の中から外の世界に出た。雪だるま一同拍手で迎えた。そして一同声を揃えて言った。 「翼、あなたが私たちと一緒にいる事はね、私たちにとってとても重要なのよ」  その言葉は翼の胸で輝いた。雪だるまが言った。 「私たちは愛される為に生まれて来たの。私たちは愛する為に生きているの。その素晴らしさはね、誰の胸にも秘められているの。私たちの心はその素晴らしさで輝いているの。愛は心の太陽、私たちは愛の素晴らしさを求めて生きているの。その人としか味わえない心の触れ合いの喜び求めて、私たちは運命の道を見つめるの。命の花、それは精一杯愛に生きた喜びよ。私たちは愛する為に生きているの。あなたが私たちと一緒にいる事はね、私たちにとってとても重要よ! これから命の花の唄を歌うからね。聞いてね」  雪だるま一同歌い始めた。  私たちは愛の花から生まれた  愛は恋の花から生まれた  恋の花から生まれた愛は  温かな心を拠り所に命の花を咲かせた  命の花である私たちは  愛の花の美しさに胸を膨らませ  生きる喜びに胸を踊らせた。  愛の情熱を秘めたときめく胸は  命の花を咲かせる夢を見た  その夢を実現させる為に  私たちは希望を胸に愛に生きていく  辛くても不足言うまい  苦しくても不満言うまい  精一杯生きる事が命の花なのだから  命の花を咲かせる私たちの努力は  愛の花に憧れる私たちの喜び  咲かそう心に美しい花を  私たちは愛される為に生まれてきた  私たちは愛する為に生きている  愛は心で見つめ合う心の太陽  愛は永遠に光輝く心の太陽
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