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おおっと!そんなこと考えてる場合じゃない! 「いや、気にしないで!もし興味を持ったら、是非入部してよ!でも、入部する前には、必ず親と相談して。弓道部に入るとなると、親にとってはかなりの出費になるからさ。」 そう笑顔でこたえると、彼は少し驚いたように目を見開いたあと、フワッと微笑みながら、 「はい!そうします!」 と言って再び頭を下げ、去っていった。 いやー…マジで爽やかだわ。 あいつ、どんだけ完璧イケメンなの? どっか欠点ないの? こりゃ、そのうち、学校中の女子の心をかっさらってくぞ!! 俺の後ろで、数人の女子が、俺を羨ましそうに見ていたことに気づき、ニヤッと笑ってピースしてやると、その子たちは、顔を真っ赤にしながら走って逃げていった。 確かに、あんだけ完璧だと、話しかけづらいか? とはいえ、相当突っ込んで質問してきたから、もしかして、入部するかもな、そしたら、俺らの後輩になるんじゃん、と、その時は、その程度にしか考えていなかった。 その程度にしか…
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