1500人が本棚に入れています
本棚に追加
/312ページ
そんな話をしながら次の授業のために、廊下を歩いていると、運のいいことに、前から梓ちゃんが歩いてきた。
わ!相変わらず可愛い!
俺が彼女を見過ぎだからだろう、梓ちゃんがフッと顔を上げると目が合った。
美化委員で、チラッと目が合ったから俺のことおぼえてるかなー、なんて軽い気持ちで彼女のことを見てると、なんとなく、彼女の顔が赤くなったかも…
で、少しうつむき気味にペコッとしたか?
足早に俺の隣を歩き過ぎていった。
「お、あの子のだろ?」
目ざとく智樹が小声で聞いてきたので、
「おー、可愛いだろ?」
とこたえると、
「まーな。加奈の次!」
なんて、惚気やがった。
まぁ、多少は、俺のこと、認識してくれたのかな?なんて思えて、ウキウキした足取りで、次の理科室まで歩いていった。
「ほんと、キヨにしては珍しいよな。いっちゃえば??」
なんて茶化されるのも悪くないかな、なんて思えちゃうほど、まんざらでもない自分に、少しだけ驚きつつも、俺も普通の高校生だったんだと、嬉しくなった。
最初のコメントを投稿しよう!