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「あー、だるー!」
今日は、一ヶ月に一回ある、美化委員の清掃の日だ。
「そーんなこと言って、梓ちゃんと会えるからって、ウキウキしてんじゃねーのぉ??」
「ばーか!掃除するだけなんだから、面倒くさいだけだろ!」
そんな風に言いながら、実は、ウキウキしている。
「とかなんとか言って、顔がにやけてるって~!!」
そう言って俺の首を締めようと、俺に抱きついてくる智樹。
男子高校生ならば当たり前のような光景だが、今まで全く女に興味のなかった俺にとっては珍しい。
なんとなく、俺もようやく普通の高校生男子の感覚になれたのかと、嬉しかったりする。
智樹と、女のことで話すなんて、ほとんどなかったから。
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