6人が本棚に入れています
本棚に追加
「ただいまー」
スーパーでのアルバイトを終えたルケルケ・7・トーが、エコバッグをさげてマンションに帰ってきたとき、
「あれ?」
部屋の中が暗かった。
「せんぱーい、どうしたんですかぁ?」
室内の照明をつけると、リビングの隅っこで膝を抱えていたガニガニ・9・ボーテを見つけた。目に光がなく、呆けたような表情。
「先輩ってば」
ルケルケ・7・トーは正面から顔をのぞき込み、
「今日の晩ごはんは、グラタンですよ」
が、声をかけども反応がない。
「どうしたんですか!」
肩を揺さぶった。
ガニガニ・9・ボーテは顔をあげ、
「あ……おまえか……」
力なく言った。
最初のコメントを投稿しよう!