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やっぱりか、やっぱりなのか。
最近知ったことだが、やはりアレの話は少しついていけない。
「凛!凛!あのね!!」
「うん、落ち着いて。緋美?」
「私、この間本屋に行ったんだけどね!!そこで買った本、当たりだったよ!!!」
「良かったね」
「うん!!続編が楽しみだな~♪」
ここまでは良しとしよう。
普通の会話だ。
「えーっと、その本の内容ってやっぱり、アレの事?」
「そう!!本当に良かったよー!」
「BL本!!!」
彼女が顔を赤らめてそう言った。
その発言が無ければ、良かったのに。
彼女は立派な腐女子なのだ。
「そう……どんな感じ?」
聞くのはもう馴れた。
彼女は嬉しそうにその質問に答える。
「今回は拘束系にいってみたんだけどねー。まだ一巻だからそこまで進展してなかったけど……大好きなヤンデレ攻めだったんだよ!!」
収穫だったよー、とうっとりした顔で言う。
「あ、凛は絶対受けだよねー!」
どういう回路でそこに繋がったのか解らないが、兎に角、彼女は嬉しそうに言った。
そして僕はこの笑顔に弱いのだ。
例え腐女子でも、僕がノーマルと認められなくても、責めて攻めにしてくれと頼んでも聞き入れられず、絶対受けだと頑固に言い張られても、彼女が好きだった。
「収穫があって良かったね」
少し疲れながらそう僕は言う。
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