第一話 出られない深夜の学校

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「僕の助手に、改めてならないか?」 ならない、そう答えようと思っていた。 だけどコウタは、口を閉ざしたまま。 別にソウカに気がある訳ではない。 今日のソウカを見て、少し思ったのだ。 何故探偵をやっているのか? 幽霊専門の探偵とは何か? ゴクリと生唾を呑み、言葉を探す。 だがそうしている間に、ソウカは噴き出し笑い始めた。 「な、何だよ」 「悩んで一喜一憂している顔が、ちょっと面白くてな。それで、決まったのか?」 ソウカの言葉を聞いて微笑むコウタに、もう迷いは無かった。 「お前に興味が湧いた。助手の件は……まぁ考えとくさ」 コウタは歩み寄り、ソウカと固い握手を交わす。 互いに笑顔を見せ、この事件は幕を下ろした。 宿題を持って帰ったコウタは結局間に合うはずもなく、提出は出来なかった。 だがソウカが事情を話し、親が呼び出しされる事は無くなる。 何故先生に説明してくれたんだ? そう問いかけたコウタに 大事な助手だからな と笑いながら答えた。
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