時空仙人「URASHIMA」

3/4

2人が本棚に入れています
本棚に追加
/55ページ
 小心者の俺は断ろうとした――でも、亀の瞳がウルウルしてたんで、 「み……3日だけだからなっ!」  ちょっとツンデレっぽく聞こえたのは恥ずかしい……。  亀の上に乗って竜宮城へ。……って海の中じゃねーか!? ……死ぬ……マジ死んじゃう……。  ◆◆◆  気が付いたら竜宮城。海の中なのに酸素ボンベなくても呼吸できるってココは地球か?  しかも城主の乙姫さんは美人だし、鯛や平目は踊ってくれるし、酒や肴も旨いし、これでタダってんだから……恐ろしいっ!  絶対に後で乙姫の後ろから、黒服を着たヤバ目のお兄さん達に連行される……『ぼったくり』だよなーコレ!?  料金が怖かった俺は乙姫に質問してみる。彼女の返事は…… 「お金ならいりません。滞在もご自由に。帰りに『玉手箱』をお土産として用意しておりますので、お持ち帰り下さい――ただし、決して開けぬように――」  だが、リア充とは縁遠い俺はそんな話を信用しない。乙姫が超美人なのも不信感に拍車をかけた。  彼女に別れを告げ、また亀に乗って地上に戻ってくる。  ◆◆◆  俺は亀に質問した。 「なんで俺の名前を知ってた?」
/55ページ

最初のコメントを投稿しよう!

2人が本棚に入れています
本棚に追加