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【モルンゴール帝国】
モルンゴールていこく。かつてシグシーマ銀河系に存在していた恒星間帝国。恒温性爬虫類系異星人のモルンゴール星人を第一階級として、併合した異星人文明をそのレベルによって、第ニ~第四と奴隷階級に明確に分化した社会を形成していた。
勢力圏はヤヴァルト銀河皇国に比して、初接触時に18パーセント。ヤヴァルト銀河皇国同様、『反転重力子』を発見していない“未開文明”に干渉する事は絶対的禁則であった。
ヤヴァルト銀河皇国が銀河中央宙域から勃興したのに対し、モルンゴール帝国は比較的辺境から勃興している。
モルンゴール星人は戦闘種族と言われるほど、社会において武断的側面が強く、私闘は禁止されていないどころか、その勝敗が裁判でも判決に反映される。
しかし自分より明らかに能力が劣る相手に、上位の者から私闘を挑むことは恥とされており、それで上位の者が勝利しても大きな社会的制裁を受ける。
最高権力者として皇帝が存在していたが、これは世襲制ではなく、六年を任期として帝国議会の議員の中から投票で選出されていた。
モルンゴール帝国と、ヤヴァルト銀河皇国の接触は皇国暦1359年に起き、帝国の武断的特性から接触とほぼ同時に開戦、1387年に帝国の降伏によって終結した。
終戦後、帝国は解体。モルンゴール星人が居住する区域は帝都星系ゴルンと幾つかの自治星系に分離し、彼等が支配していた種族とともにヤヴァルト銀河皇国に併呑された。
ただ帝国の併呑はヤヴァルト銀河皇国にも変化をもたらした。その武断思想や兵器体系が銀河皇国に流入し、皇国は旧的封建主義の性格を、より強く帯びるようになったのである。
【この項終わり】
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