■ヨッズダルガ=クーギス

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■ヨッズダルガ=クーギス

   【モデル:九鬼嘉隆】皇国歴1498年12月18日生。元シズマ恒星群独立管領クーギス家当主。  宇宙海賊『クーギス党』の首領であり、身長2メートルを超える巨漢のサイボーグ。体は一応人工生体皮膚に覆われているが、両腕とスキンヘッドの頭部の両目の部分は、金属がむき出しとなっており、両目を細いゴーグル状の装置で覆っている。  現在はクーギス家の当主であるが、その地位に就いたのは1535年、ヨッズダルガが37歳の時である。それまでのクーギス家の当主は兄であったキョールダルガで、『シズマ恒星群』を支配する独立管領十三家、いわゆる『シズマ十三人衆』の筆頭家として、シズマ恒星群を属領とするイーセ宙域の星大名キルバルター家と渡り合っていた。  粗野なところと繊細すぎる部分が混在するヨッズダルガは、兄のキョールダルガと十歳年齢が離れている事もあり、早くから家督の継承権レースから外れ、28歳の時にはクーギス本家を離れて、下野した一族が経営していた地元の水産会社が後継者を亡くしたのに伴い、その社長職を継ぐ。  ヨッズダルガが継いだ水産会社はそれほど規模も大きくはなかったが、逆にその規模が性分に合っていたようで堅実な業績を続ける。  しかし1535年、状況は一変し、以前より兄のキョールダルガによる独裁的な支配体制に不満を募らせていた独立管領家七家が、イーセ宙域の直接支配を目論むキルバルター家と手を結んで侵攻を開始。日和見的立場であった他の五家もこれに便乗する形となって、大規模な内乱が発生する。  ヨッズダルガも兄を補佐して慣れない戦いに身を投じ、クーギス家は奮戦。単家ながら本拠地である惑星『ディーン』をよく支える。これに対し業を煮やしたキルバルター家が直接参戦。背後より『ディーン』を奇襲すると戦線は崩壊し、兄のキョールダルガは戦死。ヨッズダルガも瀕死の重傷を負って、間に合わせのサイボーグの体に脳を移植し、生き残りの兵士とクーギス家を支持する民衆を連れてシズマ恒星群を脱出した。  それ以降クーギス家の当主を引き受けたヨッズダルガは、巨大タンカー『ビッグ・マム』を根拠地母船とした宇宙海賊『クーギス党』として残存勢力を統率し、イーセ宙域やシズマ恒星群のキルバルター家関連施設、交易船を襲って生活物資を略奪しながら中立宙域を放浪している。 【この項おわり】  
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