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「フン。壊れかけの老いぼれめ……」
ジャックがロバートを睨み付けるとロバートは咳払いをした。
「ジャック。良いかね?彼らは祖であり我が父でもある。百年以上も前に他の種族同様、埋め込まれたチップ全ての反応が消えた。どんな手段を使ってもその後子孫らしき姿はなく……」
「確かに彼らは我が父でもある。しかし彼らは完璧ではなかった。完璧でなかった故に自滅の道を自ら選んだ。そんな彼らの種が見つかったからと生物自然保護地区に搬送する必要性があるのか?」
ノエルはジャックの性質を好きにはなれなかった。
先日、東のD地区で奇妙な生命体が発見された。この地区はかなり前から砂漠化されていた。
そこに這いつくばり手足がヒレのようになった生命体が数十匹。砂の中から現れた。大きなものは一メートル五十センチを超えていた。
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